KBS公開講座シリーズ 第4回 開催報告

10月16日、慶應義塾大学ビジネス・スクール 第4回公開講座、井上哲浩教授による「マーケティングの新課題~ビッグデータ時代のマーケティング戦略~」を、慶應義塾大学日吉キャンパス藤原洋記念ホールで開催しました。台風26号に見舞われた当日にも関わらず、約350名の方が参加されました。

講演はまず「ビッグデータ時代におけるマーケターの役割とは」というテーマでスタートしました。1990年代中ごろからインターネットによるマーケティングの研究を始めた井上教授は、歴史的推移に言及しながら現代のマーケターが理解すべき事柄として、以下の3点を挙げました。 

①データ解析手法
②マーケティング戦略
③拡張・多様化が進展するメディアやデバイスへの知識

次に、膨大なデジタル・データには、注目されがちなSNSやTwitterなどのソーシャル・データに限らず、POSデータ、交通データ、環境データ、通信データ等の様々な切り口があり、どのデータをどう分析するかが重要な課題であることが指摘されました。また膨大なデータ収集が可能で、それを分析するツールが容易に手に入る現代でも、そこに確固たる戦略的なマーケティング戦略がないと、情報の価値変換に結びつかないリスクがあることが述べられました。

最後に「警鐘」として、行動データと態度データの違い、データのredundancy、データのfusionの重要性、クラウドがもつ大きなインパクトの可能性、消費者意思決定プロセスの重要性が指摘されました。

公開講座シリーズは、KBS教授陣が最先端の経営学研究の成果を広く社会にお届けし、実際のビジネスシーンで役立てていただくことを目的として全6回にわたり開催予定です。皆様のご参加をお待ちしております。
開講日の約1か月前よりKBSホームページ上にて申込の受付を開始します。各回の詳細情報は順次HPにて掲載してまいります。
慶應義塾大学ビジネス・スクール 公開講座のご案内(PDF)

開催概要

日時 2013年10月16日(水) 19:00~20:40(18:30開場)
会場 慶應義塾大学日吉キャンパス協生館2階 藤原洋記念ホール
会場アクセス
参加費 無料
定員 300名[先着順]

講師紹介

井上 哲浩
慶應義塾大学大学院経営管理研究科 教授

1987年関西学院大学商学部卒業、1989年同大学大学院商学研究科博士課程前期課程修了、1992年同後期課程単位取得退学、1996年Ph.D.(経営学)(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)。関西学院大学商学部専任講師、助教授、教授を経て, 2006年慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授。

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開催報告

第1回 経営の大局を鳥瞰する(山根 節教授)※終了

「今、どんな事業が儲かるのか?」、「どんなビジネスモデルが利益を上げているのか?」を見通すための会計数値の読み解き方について、利益ランキングに登場する企業の分析や利益率と利益額の産業マップ等のツールを駆使して分かりやすく解説。「経営リテラシー」に関する多彩なトピックについて熱い講義を展開しました。

開催報告

第2回 アベノミクスの持続可能性(小幡 績准教授)※終了

講義の冒頭から「ケースディスカッションとは"何か"を発見、生み出すこと」、「学問とは検証できない仮説を検証しようと格闘すること」、「真実は存在しない、現実があるだけだ」等々、鋭いフレーズを受講者に投げ掛ける、刺激的な幕開けとなりました。続いて本題では、「アベノミクス」には定義や実態が存在しないこと、現在の金融政策の重大の問題点について厳しい分析を展開しました。

開催報告

第3回 『配る』マネジメント ~気配り、目配り、利配り~(高木 晴夫教授) ※終了

部下の能力を引き出し、生き生きと仕事をしてもらうための"「配る」マネジメント"について、講 義の前半で説明。その後、理論的な基礎となっている新たな組織論「要素還元型と生命型」につ いて論じ、これら2つのどのようなバランスが企業の持続的成長をもたらすのか、を今後の研究課題として挙げました。

開催報告

第4回 マーケティングの新課題(井上 哲浩教授)※終了

講義の前半では、ビッグデータ時代におけるマーケターの役割について説明。彼らが理解すべき事柄は①データ解析手法②マーケティング戦略③メディアやデバイスへの知識の3点であると論じました。続いてデジタル・データの課題やリスクについて述べ、最後に「警鐘」として、データのredundancy やfusion の重要性、クラウドがもつ大きなインパクトの可能性、消費者意思決定プロセスの重要性等について指摘しました。

開催報告

第5回 「インド・マドゥライのアラヴィンド眼科病院」のケース・ディスカッション
(小林 喜一郎教授)※終了 

教室レイアウトや机上の名札など、KBSのケース授業を模したセッティングで行った公開講座初のケースメソッドによる授業形式。「ケース授業では、どんどん発言すること。病院経営に詳しくなることが目的ではなく、分析と議論を通じて経営に関わる一般化可能な考え方を導き出すことを目指す」というコメントでスタートし、アラヴィンド眼科病院のユニークな活動について種々の角度から議論を展開しました。ケースの内容やその他の事例を通じて、様々なマネジメントに関わる理論やコンセプトが紹介され、最後まで活発な議論が繰り広げられました。

開催報告

第6回 制度設計の醍醐味―2025年に備えて(田中 滋教授)※終了 

田中教授は、日本の介護制度検討が開始された1989 年当時から、制度設計の中枢で活躍してきました。企業の新製品ローンチのフレームワーク(使命、価値、買い手、中核概念・技術、理念)を使って、2000 年から始まった日本の介護保険制度の説明がなされました。従来全く存在しなかった介護保険制度が円滑に運用されてきた理由として、田中教授は制度設計上のサブシステム、サブ・サブシステムが周到かつ精緻に設計されたことを指摘しました。

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