ケースメソッド教育
実際の経営状況をまとめたケースを素材に、ディスカッションを通して新しい知恵を共創する教育方法です。
本研究科の特色の一つは、主たる教育方法としてこの「ケースメソッド」を採用している点にあります。ケースメソッドは、過去70余年間にわたり、ハーバード大学ビジネススクールが中心となって開発し、改良してきた実践的な経営教育の方法です。
ケースメソッドの流れ
参加者は、まず現実の企業経営の実態をもとにして作成された教材(ケース)を受け取ります。ケースには、経営者、管理者が判断し決定すべき当面の問題に関連する周囲の状況や意見などが記述されています。このケースをもとに、参加者は次の3つの学習プロセスに主体的に「参加」することになります。
事前個人研究
クラス出席前に、参加者各自が課題とされたケースを分析・検討して、主要な問題を明確化し、具体的な提案を準備する。
グループディスカッション
事前個人研究の成果を参加者が持ち寄り、少人数のグループで次の全体ディスカッションにつながる「議論のウォームアップ」を行ない、各自の問題意識を発展させる。
全体ディスカッション
講師のリードにより、参加者全員がさらにディスカッションを重ね、多数の参加者の意見を通して各自の問題発見力、問題の構造化能力、判断力、意思決定能力を養成する。
これら3つのプロセスを通じて、参加者は、
- ケースにおいて意思決定を必要とする問題が何であるかを明らかにする
- その問題に関連する記述・資料を関係づけ、解釈
- その問題を解決する具体的方策を考え、これを提案
- その方策が対する問題と周囲の関連状況に適合するものであるかどうかを比較・検討
- 最終的判断(意思決定)を下す
現実の企業経営の事例をもとに作成されたケースを教材として、上記のような訓練を多数繰り返し行うことによって、「ケースメソッドによる教育」では、「一般的な知識や理論の一方的講義」からは得られない実践的な経営意思決定能力が養成されるのです。
本研究科には、国内外における実際の経営問題を題材に、専門家が教育用に書き下ろしている「ケース」が常時2,000本以上準備されています。そして、それらを用いた授業がケースメソッドの指導訓練を受けた教員によって行われます。入学者はMBA課程において、500から700にのぼるケースに取り組み、現実の意思決定にかかわる参加型のシミュレーションを重ねていくことになります。
