2014.12.08

Executive MBA開講記念特別フォーラム開催報告を公開しました。

2014年11月26日、日本経済新聞社デジタルビジネス局主催、KBS協賛の「強い会社のかたち~Executive MBA開講記念特別フォーラム~」が大手町(東京都千代田区)の日経カンファレンスルームで開催され、250人以上の参加者が集いました。同フォーラムは、KBSのExecutive MBAプログラムが2015年4月に開講されることを記念して行われたもので、3部構成で「強い会社のかたち」を検証し、「現在と未来における強い会社のあり方」を会場の皆さんとともに考えました。

第1部では、当校の磯辺 剛彦教授が「強い会社のかたち:ミッションコアの戦略」と題して、欧米から「輸入」された戦略理論に対するさまざまな違和感を出発点とし、欧米と日本の大企業の相違、経営トップ像の違いについて考える基調講演を行いました。
その上で、日本の「強い会社」には共通の特色があり、いずれも「理念が必ず真ん中に存在」してうまく社員に共有され、それが顧客に対する製品・サービスに反映され、最終的に利益に結びついていることが説明されました。またこのような経営を「ミッション・コア」の経営と定義し、既存の経営戦略理論を包摂する上位概念であることが示されました。

第2部は「強い会社の人と組織:強さの源泉に迫る」と題したパネルディスカッションで、KBSの清水勝彦教授がモデレーターを務め、パネリストとしていずれもKBS同窓会員の、ロート製薬株式会社 代表取締役会長・CEO山田 邦雄氏、株式会社エアウィーブホールディングス 代表取締役社長 高岡 本州氏、アドバンテッジパートナーズLLP代表パートナー 笹沼 泰助氏、株式会社日本総合研究所 副理事長 翁 百合氏が登壇されました。

パネルディスカッションでは、「強い会社」の必要条件と十分条件について、それぞれのパネリストの見解が示された後、「強い会社」につながるキーワードについて議論が行われました(以下、キーワードと議論の要旨)。

「独自性」
そもそも、競争に晒されない環境をつくることが最も重要で、それは必ずしも大企業ではなくても実現可能であり、つねに独自性を求め続ける必要がある。

「『折れない』経営」
企業にとっては、成長と同じくらい継続が必要で、そのために大切なResilience(しなやかな対応)は、ピラミッド型組織からは生まれず、フラットで柔軟な組織体制が必要である。

「組織を繋げる力」
日本企業は「一見同じような人材が多数いるがバラバラの方向を向いている」ケースが多く、組織をネットワーク型化する「繋げる力」が弱く、結果として「組織力」が弱い。

「ダイバーシティー」
今後、女性ならびに海外人材の活躍は必須条件であり、ダイバーシティーを積極的に推進していくことが求められている。同質の人材同士のほうが「居心地がよい」が、無理をしてでも「居心地の悪さ」を作ることが視野を広げることにつながる。

「内なるグローバル化」
多くの日本企業は、本社が日本人で占められ、「内なるグローバル化」が進んでいない鎖国状態にある。海外の人材を本社に迎え、内なるダイバーシティーやグローバル化を進めると同時に、海外の人材が「日本に行きたい」という環境を作る必要がある。そうした内なるグローバル化の経験として、MBA、EMBAのような場で学び、世の中に異なった文化、見方、考え方をする人々がいることを体験することが次世代経営者にとっては極めて大切である。

「これからの経営者像」
自社の課題をいかに迅速に把握し、設定できるかが重要で、自社を個性ある集団とすることが必要である。経営者の意志・リーダーシップのもとで、事業ポートフォリオの入れ替えや、意識・組織改革の断行を求められることも多い。社外の意見を柔軟に取り入れ、一歩進んだ見方を積極的に求めていく必要がある。

第3部、KBS Executive MBAセッション「強い会社を育てる~KBSが目指すところ~」では、経営管理研究科委員長の河野宏和教授が、KBSの目指す人材育成と将来の展望について講演しました。また、来年4月に開講されるKBSのExecutive MBAプログラムの基本的な考え方と骨格の紹介を中心に、2年間、仕事と両立しながら学位を目指すカリキュラムはタフであるが、次世代を担う選ばれた中核ミドル人材が、異業種・異文化の環境の中で経営リーダーとして育っていくプログラムが日本に不可欠であること、アジアの中で日本の地位を強化していくためにも、次世代リーダーの育成が急務であることなどが説明されました。

今回のフォーラムでは、次世代経営トップが心すべき「強い会社」の重要なファクターが多様な観点から示されました。また、KBSのExecutive MBAプログラムが育成を目指す経営人材像を多くの方に知っていただくという意味でも、意義深いフォーラムとなりました。

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