KBS公開講座シリーズ 第1回 開催報告

慶應義塾大学ビジネス・スクール 公開講座シリーズ 第1回 山根 節 教授 「経営の大局を鳥瞰する」

5月21日、今年度第1回目の慶應義塾大学ビジネス・スクール公開講座、磯辺 剛彦 教授による講演「不確実な環境、打破する戦略」を、慶應義塾大学日吉キャンパス 藤原洋記念ホールで約400名の参加を得て開催しました。

磯辺教授は企業戦略について、「分かっていたつもりのことが、実際には分かっていなかったことに気づくこと」を今回の講演の目標に掲げました。その上で、「最近気になっていること」として、「1人負け」状態にある日本の大企業のグローバル競争力低下と、対照的に独自の戦略で業績を伸ばす中堅企業の事例、有利なビジネス環境や競争優位には永続性が無く、そのような変化を乗り切る卓越した戦略が経営者に求められていることが説明されました。

そこで日本の銀行を例にとってその「戦略」を見た場合、ハーバード・ビジネススクールのポーター教授が指摘する「同質化」や「総花的」といった内容以前の問題として、戦略としての体をなしていないことが明らかとなります。空疎な内容、重大な問題の無視、膨大なメニューリスト、戦略と目標その他との混同など、「悪い戦略」の特徴が厳しく指摘されました。

成熟期にある日本の環境を乗り切るイノベーション戦略として、磯辺教授はポジショニングとビジネスモデルに関する考え方を紹介しました。ポジショニングでは「八方美人」ではなく特定の項目で圧倒的な強さで顧客満足度を高めることの実例が紹介され、ビジネスモデルでは顧客の定義を変えること、バリューチェーンに参加する利害関係者全員が儲かることで成功しているセブン銀行や大学生協のミールカードなどが紹介されました。

結びとして「最後に、すぐれた経営者について」と題し、絶好調のときも最悪の事態を想定する、決断基準は自分で手間暇をかけて観察・調査した仮説やデータによる、「やって失敗」・「やらないで競争に負ける」両方のリスクを知る、イノベーションは経験の外れに存在する(「選択と集中」は危険、遊びが必要)、日常の忙しさを理由に経営者として本来負わねばならぬ責務を放擲してはならないことなどが指摘されました。

公開講座シリーズは、KBS教授陣が最先端の経営学研究の成果を広く社会にお届けし、実際のビジネスシーンで役立てていただくことを目的として全7回にわたり開催予定です。各回の詳細情報は順次HPにて掲載してまいります。皆様のご参加をお待ちしております。

※開講日の約1か月前よりKBSホームページ上にて申込受付を開始します。
※いずれも参加費は無料です。
※満席となり次第、申込受付終了をさせていただきます。

慶應義塾大学ビジネス・スクール公開講座のご案内(PDF)

開催概要

名称 第1回 磯辺剛彦 教授
「不確実な環境、打破する戦略」
日時 2014年5月21日(水)19:00~21:00(18:30開場)
会場 慶應義塾大学 日吉キャンパス協生館2階 藤原洋記念ホール
会場アクセス
参加費 無料
定員 300名

講師紹介

磯辺 剛彦
慶應義塾大学大学院経営管理研究科 教授

1981年慶應義塾大学経済学部卒業。1981年(株)井筒屋。1991年経営学修士(慶應義塾大学)。1996年博士(経営学)(慶應義塾大学)。1996年流通科学大学商学部助教授、1999年教授。2005年神戸大学経済経営研究所教授を経て2007年慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授。2008年(一財)企業経営研究所(スルガ銀行)所長。主要著書は、『起業と経済成長:Global Entrepreneurship Monitor調査報告』(慶應義塾大学出版会,2011)など。

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