KBS公開講座シリーズ 第3回 開催報告

2014年度慶應義塾大学ビジネス・スクール 公開講座シリーズ第3回 渡辺 直登 教授 
「人材選抜・育成に関する新潮流 ~ 開発的アセスメント・センターをめぐって」

7月15日、今年度第3回慶應義塾大学ビジネス・スクール(KBS)公開講座として、渡辺直登教授による講演「人材選抜・育成に関する新潮流~開発的アセスメントセンターをめぐって」が、同大学日吉キャンパス協生館5階エグゼクティブセミナールームで開催されました。当日は国際大学の廣瀬紳一准教授にも登壇いただき、約50名の方が参加されました。

まず、人的資源管理手法のひとつである「アセスメントセンター(AC)」アプローチの基本要件が説明され、用いられる演習手法や代表的な「次元」が紹介されました。次に、欧米で戦時中に開発されたACが戦後の1970年代から米国企業の人的資源管理に応用され、それが日本企業に導入されて集合研修プログラムが発達したこと、1990年代に入って欧米で人材開発に重点を置く開発的ACが発達するなかで、日本では評価・選抜にもACが活用されるという日本独自の流れとなり現在に至っているという経緯が説明されました。そして、日本におけるAC活用の課題として、アセッサー1名あたり30万円と言われる高コストを、IT技術応用等で省資源化すべきことが指摘されました。

次に、日本企業4社が2000年代初頭から合計7,130人に対して実施したAC結果の追跡データに関する実証研究結果が発表されました。結論として、日本で実施されているACは、中長期の昇格スピード並びに昇格到達度に強い予測力があること等が説明され、集合型のACが定着している日本で、「次元」と「演習」の統合グリッドをベースとする「混合モデル」への移行が望まれることやIT技術の応用が必要であることが指摘されました。

最後にケースメソッドを中核とするKBSの教育環境はACに親和性があるということが説明され、MBAプログラムで開講されている「人材・プログラムアセスメント」の概要と、KBSが主催するエグゼクティブセミナーの1つであるマネジメント・ディベロップメント・プログラム(MDP)での「1-day DAC」が、開発的AC実施の具体例として紹介されました。

講演の節目ごとにQ&Aの時間がとられ、ACにおける社内・社外からのアセッサーの組み合わせ、ミドル層活性化へのAC活用、スコアのバラつきの問題、適切な次元選定の難しさ等、参加者が日頃の実務で直面している問題について活発な議論が行われました。

公開講座シリーズは、KBS教授陣が最先端の経営学研究の成果を広く社会にお届けし、実際のビジネスシーンで役立てていただくことを目的として全7回にわたり開催予定です。各回の詳細情報は順次HPにて掲載してまいります。皆様のご参加をお待ちしております。

※開講日の約1か月前よりKBSホームページ上にて申込受付を開始します。
※いずれも参加費は無料です。
※満席となり次第、申込受付終了をさせていただきます。

慶應義塾大学ビジネス・スクール公開講座のご案内(PDF)

開催概要

名称 第3回 渡辺 直登 教授
「人材選抜・育成に関する新潮流 ~ 開発的アセスメント・センターをめぐって」
日時 2014年7月15日(火)19:30~21:30
(19:00開場)
会場 慶應義塾大学 日吉キャンパス 協生館5階 
エグゼクティブセミナールーム
会場アクセス
参加費 無料
定員 50名

エグゼクティブセミナールーム

担当講師

渡辺 直登
慶應義塾大学大学院経営管理研究科 教授

1975年名古屋大学教育学部卒業。東芝勤務を経て、1980年名古屋大学大学院教育学研究科修士課程修了。1985年イリノイ大学大学院教育心理学研究科博士課程修了(Ph.D.)。南山大学経営学部助手、講師、助教授を経て、1998年慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授。主要著書は、『ストレス科学事典』(編集委員・分担執筆, 実務教育出版,2011)、『職場の精神分析』(監修, 亀田ブックサービス, 2013)、『アセスメント・センターの科学(仮)』(監訳, 中央経済社, 校正中)など。

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