特別講演 2010.06.09
第2回「ManagementImpact」が開催されました
5月27日(木)に第2回「ManagementImpact」が開催されました。今回は日本初のマイクロファイナンスファンドを企画している特定非営利活動法人LivinginPeace理事長の慎泰俊氏をゲストにお招きし、「多様なリターン設計が拡げる金融市場 〜日本初マイクロファイナンスファンドの挑戦」をテーマにディスカッションしました。
「15歳からのファイナンス理論入門」の著者でもあり、実際に自分でファンドを企画している慎氏から、投資ファンドでの経験や知識を活かしたNPO活動や、そしてこれから転身するプライベート・エクイティを通じて実現したいこと、そして活動の根っこにあるご自身の原体験などを伺った後に、NPO活動としてのマイクロファイナンスファンドが誕生した経緯やその可能性、パートタイムNPOの運営の難しさと面白さなどを会場とディスカッションしました。
多くの問題を解決し将来への希望にも繋がるからお金や利益は大切である、誰でもできるしくみこそが世の中を変えることが出来る、ないことを嘆くのではなく今あるもので最大限の結果を出すことを考える、といった慎氏の想いや行動力は、ビジネスを学ぶものとしては背筋が伸びる話であり、ManagementImpactの企画趣旨に見事に合致するものでした。事業を通じて社会にインパクトを出していきたいと静かな情熱を持って語る慎氏に、憧れたKBS生も少なくなかったようです。
慎泰俊氏プロフィール
1981年東京生まれ。朝鮮大学校政治経済学部法律学科卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。現在は投資ファンド勤務。2007年10年にLIPを設立し、機会の平等を通じた貧困削減をテーマに活動中。海外ではマイクロファイナンスの調査・支援を行い、日本初のマイクロファイナンスファンドを企画した。国内では社会人の強みを活かした児童養護施設支援に取り組んでいる。著書「15歳からのファイナンス理論入門」は、台湾、韓国、中国で翻訳される。