ダイレクト・マーケティングにおけるメディア戦略-消費者行動の観点から-

 

李 相(Lee sangyeup)


  最近1、2年の間、大手専業通信販売企業の業績が大きく悪化している。 その反面、テレビショッピングへの新規参入が急増中である。 消 費者行動の変化、情報通信技術の発展を背景に、低価格を武器にする大 手企業を中心に成長してきた通信販売市場に新しい動きが起こっているのである。

その一方、マルチメディアで騒がしい今、通信販売企業にも新しいメディアの導入が試みられている。 中間業者を通さず、メディアを利用し、消費者に直接働きかけることを大きな特徴とする通信販売にとって、新しいメディアの導入は大きな意味を持つ。メディアは、通信販 売企業の大きな費用項目で、消費者の商品注文率を左右するものであり、消費者の購買行動を規定する要因でもあるからである。

市場の変化、新しいメディアの進展につれ、通信販売産業には更なる消費者の購買行動の研究が求められている。本研究では、消費者の通信販売による購買行動とカスタマー・シェアの2つの視点で分析を進め、通信販売利用における消費者の購買行動を規定する要因を探り出 し、通信販売の新しいメディア具体的には、インターネット導入にあたって、注目すべき以下の示唆を得ることができた。

一般的に、インターネットが通信販売メディアとして、高く評価されている、情報の豊富さ、情報探索の利便性、情報の更新性では消費者 の通信販売利用頻度を高めることはできなく、消費者の購買リスク削減手段の重視パターンは知名度のない小規模新規参入企業、個人のインターネット事業者には大きな障害物であるが、インターネットは購買関与度が高く、また情報陳腐化の速い商品においては、優れた通信販売メディアになりうるということが分かった。