第112回経営幹部セミナー 開催報告

第112回経営幹部セミナーは、2015年9月2日から12日まで京都東急ホテルで開催され、古都ならではの落ち着いた雰囲気の中で、ケースディスカッションが活発に展開されました。

受講者の皆さんは個人学習の後、10のグループに分かれてディスカッションを行い、クラス討議に臨みました。毎日午前午後2つのケースと体操をこなし、さらに土曜日・日曜日に2度の講演会が催されました。古都京都の繁華街から少し離れた堀川五条の地で、期間中、深夜までのハードな予習と、グループ・クラスのディスカッションが続き、ほとんど外出の余裕がなく、「これほど集中して勉強するのは人生最初で最後」「宿題に追われる子供の気持ちがわかった」「ずっと勉強しているので、体操の時間に外に出る時しか天気がわからない」といった意見もありました。セミナー最終日前日の終講パーティーでは、セミナーの成果を噛みしめるような晴れやかな雰囲気の中で、苦楽を共にした仲間と酒を酌み交わし、受講生同士の絆を深めていました。

授業ケースの中でも、「フマキラー・インドネシア」(岡田正大教授)、「電通によるイージス買収」(齋藤卓爾准教授)、「コンビニオーナーの憂鬱 2015年」(村上裕太郎准教授)などは、ビジネスの新動向や身近に起きている経営現象の深い分析、あるいは大局観を持った経営意思決定の重要性など、どれもユニークな視点にもとづくもので、ご好評をいただきました。

また、本校の柿内幸夫特別招聘教授による「工場における生産革新」、名古屋大学大学院医学系研究科医師岡崎研太郎氏による「管理職として知っておくべき生活習慣病」の2つの講演は、組織で人の上に立つ経営者・管理職に求められている教養と知識という視点からの企画で、これも大変ご好評をいただきました。

第112回経営幹部セミナー 主管 坂爪 裕

セミナー概要

開催日時 2015年9月2日(水)~9月12日(土)
会  場 京都東急ホテル
日程表 第112回経営幹部セミナー 日程表

受講者の声

セミナー全般

  • 多方面にわたるケースが充実しており、全般的にとてもよく構成されたプログラムと感じた。
  • 他社のセミナーと比較して、印象に残る学びが多かった。(講師による説明、解説内容)
  • 1~2週間の期間、駅から遠いホテルに缶詰状態の環境が、とても良かった。この位の長さだと、仕事から完全に離れなければならないので集中できた。

印象に残ったケース

  • フマキラー・インドネシア(総合経営)~新興国での低価格市場に敢えて進出する戦略に、考えされられた。戦略的意図の説明が、非常に論理的で痛快だった。
  • 信越化学工業(要約版)(総合経営)~持続的競争優位性に関する学びがあった。技術系の視点で、実務に近く参考になった。これぞケースメソッドの授業と 思えるぐらい講義にストーリー性があり、クラス討議が活発だった。
  • 電通によるイージス買収(財務管理)~BSの分析から企業価値、海外企業とM&Aをするリスク・経営手段の有効性等を学んだ。難しい財務の話を、語りかける様に進めていただいた。ケースに記載されていない内容まで深堀して展開され、非常に面白かった。
  • ABCコンサルティング株式会社(B)(組織・マネジメント)~部下問題に悩んでいたので、身近な問題として抱えているテーマであった。企業人事管理と個人キャリア形成のマネジメントの難しさを、理解した。
  • 株式会社サイゼリヤ―為替変動リスクと金融危機―(情報・意思決定)~各情報の 意味づけ分析、合理的な意思決定方法・考え方が、非常に興味深かった。経営者 の意思にまで踏み込んだ内容であり、当時の外的・内的環境の説明など、ケース授業後も考え直すほど印象に残った。
  • コンビニオーナーの憂鬱2015年(会計管理)~コンビニフランチャイズの現状 が、衝撃的だった。コンビニという身近で容易に想像できる業態をテーマにしてあったため、とても理解しやすく講師の説明も分かり易かった。苦手な財務諸表 に今後真剣に向き合おうと思った。
  • サウラー社:中国での挑戦(A)( マーケティング)~教材自体、練り上げられてある。講師の順序だてた非常に分かり易い解説と、意見の拾い方が素晴らしい。
  • グローバル経済の動向と経営環境:2015―新たな経済リスクに備える-(経営環境)~苦手分野だったが、マクロ視点の経営環境理解が事業運営に如何に影響するが理解できた。

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