慶應義塾大学ビジネス・スクール(KBS)

KBSは、わが国初の本格的なビジネススクールとして、1962年に創立されました。1978年には、1年生教育課程を発展的に解消する形で、わが国初の2年制MBAコース(大学院修士課程)を開設し、以来、慶應義塾建学以来の実学の精神のもと、ケース・メソッドによる実践的な教育を基盤として、時代に応じたビジネスリーダーの育成に努めてきました。さらに1991年には、経営に関する専門研究者養成を目的とした博士課程を併設し、今日に至っています。


慶應義塾大学大学院経営管理研究科

明日の企業経営を担うビジネスリーダーの教育、実務と直結した研究を行なっています。1969年の教育課程開講以来、1年制教育課程、修士・博士課程の修了生は合計3,200名を超えます。

  • ケースメソッドによる徹底した意思決定能力の訓練
  • 2年間全日制だからこそ得られる強固な人的ネットワーク
  • 高い専門性を持ったジェネラリストを養成するカリキュラム

2年間のタイムスケジュール

世界基準のマネジメント人材育成品質

グローバル競争の中でリーダーたり得る、優れたマネジメント人材を育成する使命を担っている本ビジネス・スクールでは、常に目標を世界のトップクラスに掲げ、高度な教育の質を確保してきました。
今後もKBSは、グローバルな視点と専門知識とを兼ねそなえた、社会をリードする「マネジメントのプロフェッショナル」の育成を目指します。


世界基準の教育品質保証と国際ネットワーク


AACSB International
Association to Advance Collegiate Schools of Business
認証校 全世界 639校、アジア 32校、日本 2校


EFMD
European Foundation for Management Development
認証校 全世界 131校、アジア 20校、日本 1校


AAPBS
Association of Asia-Pacific Business Schools
アジア・大洋州地域130校のビジネススクールによる研究・教育水準向上を推進する協議会


PIM
Partnership in International Management
世界60校のビジネススクールが加盟する 研究・留学ネットワーク

KBSは、常に目標を世界のトップクラスに掲げ、高度な教育の質を確保してきました。

教育品質の保証のため、日本で唯一、2大国際認証機関によるグローバル基準での客観的評価による認証を継続して得ています。

また、世界規模の研究と教育に関する交流を推進するため、国際的なビジネススクールのネットワークに加盟し、共同研究・教員交流・学生の交換留学を積極的に行っています。

世界トップビジネススクールとの協定

国際化の進展に伴い、1988年度に海外の定評あるビジネススクール(経営大学院)との間で、国際単位交換プログラムを発足させ、毎年15~20名の交換留学を継続しています。グローバル化は時代の要請ではありますが、これだけ大きな規模で、海外のトップビジネススクールと単位交換形式の国際プログラムを実践しているビジネススクールは国内では他に見られません。

慶應型ケースメソッド KBSだからこそ可能になる教育価値

リーダーに必要な能力を体感し、新たなる領域を切り開く

KBSプログラムは、最先端の知見を元にケースメソッドでのディスカッション形式の授業を柱としています。 KBSの教員が独自に開発するケースは、教員が訓練主題を含むと判断した実際の出来事について企業経営の当事者にインタビューし、執筆されます。授業は、実務家である受講者を登場人物の立場に立たせ、その責任において意思決定を迫るように、ディスカッション形式で構成されます。 その分野の研究の第一人者であり、実務家への授業の経験が豊富な教員が授業を展開します。

「慶應型ケースメソッド」の強み

日本におけるケースメソッドの先駆

ケースメソッドとは、80余年前にハーバード大学ビジネススクールが中心となって開発し、改良してきた実践的な経営教育の方法です。ケースメソッド授業は、実際の経営状況をまとめたケースを素材に、ディスカッションを通して新しい知恵を共創します。日本においてはKBSが初めて導入し、過去50余年間にわたり研究を重ね、日本のビジネス環境に適応した「慶應型ケースメソッド」として独自に発展させてきました。

オリジナルケースの開発と、ケース開発者による授業展開

KBSには、3500余りのオリジナルケースの蓄積があり、さらに毎年100本程度の新作ケースが登録され、常に最先端の経営知見がアップデートされています。KBSのケースには、教員が企業経営の当事者にインタビューした、ありのままの出来事が書かれています。そこには、事実が記してあるだけでなく、教育の場で取り上げる訓練主題が含まれ、受講者を登場人物の立場に立たせ、その責任において意思決定を迫るように表現されています。そして、実際にそのケースを書いた教員が授業を展開していきます。

実務と理論を融合し、強力なリーダーシップを発揮する

慶應型ケースメソッドにより、専門知識の理解を越えて、多様なアイデアの創出とリーダーシップを発揮し、現場で起こる多くの課題を解決に導くことができるようになります。

ケースメソッドの「修羅場体験」

教室に居ながらであっても、ケースの登場人物の立場で考え判断したことを、受講者が口に出して説明し、ディスカッションを通じて慎重に吟味すれば、当事者に勝るとも劣らない教育効果が発揮されます。

ケースメソッドの流れ

プロセス1 事前個人研究

受講者が持つ経験や知識の中でケースを分析・検討して、本質的な課題を明確化し、具体的な実行案を準備する。

プロセス2 グループ・ディスカッション

少人数のグループで、議論のウォームアップを行い、各自の問題意識を発展させる。

プロセス3 クラス・ディスカッション

講師のリードにより、多数の参加者とディスカッションを重ねる。


受講者の役割
ケースに描写された問題をどのように考え、自分ならどのように行動するかを自分の頭で考え意思決定する。
講師の役割
クラスディスカッションでの議論を整理・促進し、理論的誤りを正す。

Q. 最近経営者教育の手法としてよく聞かれる「ケースメソッド」と、「慶應型ケースメソッド」にはどのような違いがありますか?

A. 最先端の経営学研究に取り組むKBS教授陣が、取材・研究の成果を背景に授業展開をしていくところに違いがあります。


KBSのケースは、実際の企業事例、グローバルなすべての業種業態やあらゆる経営場面を題材にして教員が開発しています。教員は、研究者として日々世界の動向をウォッチし、将来の動向を予測しています。もちろん最新の経営学研究の成果をチェックし、自らも発信します。さらにたくさんの企業を訪問取材し、多くのビジネスパーソンと議論を戦わせます。
こうしたプロセスから「今、企業は何を考えるべきか。どのような事業展開をすべきなのか」を考え抜き、新しいケース教材を作成します。

こうして作られたケースのディスカッションでは、リードする教員自身が日々取材・研究をしてきたバックグラウンドがあるため、多様な受講者の考えや発言に応じ、幅のある議論展開が可能となります。このようにして、実務の中だけでは必ずしも経験できない、さまざまな「修羅場体験」を積み、数多くの気付きを得ることができるのです。

在校生・修了生の声

在校生・修了生の声 一覧
最初は、国際経験を積むことを重視し、海外のビジネススクールへの進学を検討していました。しかし、日本のビジネスコンテクストも含めてとことん議論できることと、海外トップスクールへの派遣制度とのバランスの良さを重視し、KBSへの進学を決めました。将来、日本を拠点にグローバルで働くことを考えると、リーズナブルな選択だと思います。

入学後は、社会人から新卒の方まで、様々なバックグラウンドや国籍を持つ同期と切磋琢磨し、オンオフを問わず充実した学生ライフを送っています。修了後は外資系IT企業で働いて得た経験と、KBSで得た貴重な知識と人脈を生かし、ITビジネスに携わっていきたいと思っています。

時岡 章一

2001年大阪大学工学部卒業/2004年大阪大学工学研究科修了
SAPジャパン株式会社退職
2011年経営管理研究科修士入学


ケース授業でクラスに貢献するには相当の準備が必要です。1年目は毎回の授業で発言数ノルマを自分に課し、その達成のため毎日欠かさず予習3時間、復習1時間と決めて勉強していました。前職では言いたいことが相手に伝わらず、よく悔しい思いをしましたが、今では仕事で関る多様なステークホルダーの誰に対してでも、説得力を持って話せている実感があります。

自分を律して二年間勉強し続けるのは大変ですが、フルタイムなので本気な人が集まっており、全力でぶつかるほど達成感や飛躍的な成長が感じられ、絆も深まります。また授業以外の時間を自己投資できるのもKBSの魅力です。記録を見ると図書館で借りた本が2年間で570冊、実際に読んだ本はもっとあると思います。ジムなどの施設も含め、まさに慶應をフル活用した2年間でしたね。

熊谷 篤
株式会社農業総合研究所

2006年学習院大学理学部卒業 
YKK株式会社退職
2010年経営管理研究科修士入学


大学卒業後、帝人株式会社にて約6年間MRとして勤務した後、株式会社ミスミグループ本社へ転職。ミスミでは新規事業を担当していましたが、ある会議の場で事業部長から「君の言っていることは仮説ではなく小説だ」と、論理性を欠いた事業計画に対して厳しい指摘をされたことがありました。そこで、彼らと「共通の言語」で話せるようになりたいと思い、夜間制ビジネススクールでいくつかの科目を単科受講しました。しかし、ミスミの経営層の思考に追いつくためにはより大きなジャンプが必要であると感じ、KBSへの入学を決意しました。学位取得や人脈作りだけでなく、今までのキャリアの延長線上の自己啓発を超えた「非線形」での成長をめざして、全日制に通う覚悟を決めたのです。

入学時点より経営コンサルティングファームへのキャリアチェンジを志しており、熱心に勉強に取り組みました。例えばファイナンスでは、経営者と議論できるレベルに達するために、ケースやノウハウ本を読むだけでなく、ミクロ・マクロ経済学や統計学など幅広い知識を身に付けるよう心がけました。アラカルト方式ではなく、体系立ったカリキュラムが組まれており、充分な時間を学業に費やすことが出来るのが全日制であるKBSの良さだと思います。2年目のサマーインターンで現職の採用が決まりましたが、そのベースにはKBSでの学びを通じた自分自身の思考の進化があったように思います。また、KBS同窓会のネットワークを活用してコンサルタントとしてご活躍中のOBにお話を伺ったり、同じ志を持つ同期たちとケースインタビューの対策を練ったりできたことも有意義であったと思います。入社後も弊社内にはKBSアルムナイが多く、何かと心強いことが多いです。

隠塚 信介
ボストン コンサルティング グループ コンサルタント

1999年東京理科大学理工学部卒業
株式会社ミスミグループ本社退職
2008年経営管理研究科修士入学


在校生・修了生の声 一覧


2013年経営管理研究科修士課程入学者プロフィール

職歴

年齢

出身学部

KBS HOME 2013年4月入学 学生募集