第130回経営幹部セミナーは2024年8月26～31日に、京都市堀川五条にある京都東急ホテルにて開催されましたが、われわれ主催側だけでなく、受講生の皆さんにも忘れられない回になったのではないかと思います。この期間は初めから終わりまで、太平洋岸において記録的長期間にわたって停滞し、西日本から東日本沿岸にずっと大雨をもたらし続け、日本の経済活動に大きなダメージを与えた「令和6年台風10号」と重なりました。
京都市内はそれほどの悪天候ではありませんでしたが、新幹線や在来線含む鉄道、高速道路など基幹交通はほとんどストップしており、普段はインバウンドでごった返す京都市内も観光客はまばらで臨時休業の店が多い中、京都駅だけは鉄道が動くのをずっと待っている外国人客でいっぱいでした。
天候回復がなかなか見通せない中、途中で会社から帰還指示が出た受講生には、北陸経由で長い時間かけて東京へ戻ったり、あるいは駅まで行ったものの、やはり帰れずに再参加された方々もおられました。
教員や事務スタッフもあらゆる手段で移動を試みましたが、途中運休で列車内に長時間閉じ込められたり、長い前泊や授業終了後の延泊、またどうしても移動手段が確保できずオンライン授業を余儀なくされる教員が続出しました。
この結果、受講生のみなさんには、頻繁なスケジュール変更や息抜き外出ができなかったことなどで、多大な不都合をお願いすることになりました。深くお詫び申し上げます。
一方、高い緊張感を共有していただいたせいか、いつものセミナーより授業・グループ学習への集中度はずいぶん高く、議論も活発だったことは印象的でした。人間は環境に左右されるものですが、知らない間柄、短期間の仲間であっても、一つの方向へメンバーの意識が向かった場合の集団的生産性は高くなるのを再認識しました。
また運営事務へもたいへん協力的な雰囲気だったことにも感謝しております。
セミナー自体は大きなトラブルもなく、無事乗り切ることができました。
みなさん、本当にありがとうございました。

第130回経営幹部セミナー　主管　大藪 毅