2024年7月03日
2024年6月21日(金)、慶應義塾大学日吉キャンパス協生館にて映画プロデューサーの山田兼司さんによる特別講演会「世界で戦う日本コンテンツの勝ち筋 ~『ゴジラ-1.0』『怪物』制作の裏側~」が開催されました。
本講演会では、『ゴジラ-1.0』、『怪物』のプロデューサーとしてアカデミー賞やカンヌ国際映画祭での受賞経験を持つ山田さんの視点から見た日本の映画産業とその未来についてのお話を伺いました。その中でも特に印象的だったのは、「何歳からでも世界と戦える作品に携われる」という言葉です。専門的な映画制作の経験がない中で、ストーリーの力を最大限に活用し、多くのヒット作を生み出してきた山田さんの経験談は、学生たちに大きな刺激を与えました。
また、受賞作品『ゴジラ-1.0』や『怪物』の制作裏話や、そこから見えてきた課題に対する取り組みについても詳しく語られました。日本のコンテンツビジネスが今後世界で戦うためにどのような方向性を持つべきかについて、多くの学びを得ることができました。
さらに、映画やエンターテインメント業界に限らず、ビジネス全般に通じる示唆として「ストーリー」の大切さについてもお話しいただきました。「『ストーリー』とは、人間の業の肯定であり、感情を動かす技術である」、「『ストーリー』はメッセージを伝える手段ではなく問いを投げかける手段である」という考え方は非常に印象的でした。クリエイティブな視点だけでなく、ビジネスの視点も持ちながら人々の感情を動かすための「ストーリー」をどのように創造するかという点について学びを深めることができました。
講演終了後には、多くの学生から質問が寄せられ、山田さんは日本のコンテンツビジネスの未来や人々の心を動かす技術について丁寧にお答えいただきました。参加した学生からは、「映画制作や人の心を動かす技術など様々なお話を聞くことができ、ビジネス領域に応用できる面も多く大変勉強になった」という声が多数寄せられ、非常に充実した講演会となりました。
今回の学びを活かし、ロジックだけではなくストーリーの力で人々の心を動かせるような人材に成長していきたいと思います。
M46 谷村雄一郎