2024年7月4日

【EMBA】6月経営者討論科目で日本理化学工業株式会社 大山代表取締役社長に登壇いただきました

 2024年6月21日(金) 「経営者討論B」(第3回)が開催され、日本理化学工業㈱ 代表取締役社長 大山 隆久様がご登壇くださいました。''働く幸せ実現のために 「社員から教わったこと」'' を演題とし、非常勤講師として「共存・共生のマネジメント」科目を担当してくださっている守屋剛先生と共に、授業履修者との意見交換がなされました。

 

 日本理化学工業は、ビジョン/目標に『日本一強く、優しい会社を目指す。経営的にも強く、精神的にも強く、人に優しく接することができ、人と環境に優しい商品を作り続ける。』を掲げています。同社は1959年より知的障がいをもつ方々を雇用し、現在では何らかの障がいをお持ちの方が従業員の7割を占める製造業で、長くチョークのトップメーカーとして知られています。同社の主力製品である環境に優しいホタテ貝殻を再生活用した「ダストレスチョーク」は、国内シェア70%を有しています。また、2005 年には新製品「キットパス」を発売しました。窓ガラスをキャンバスに書いても色ノリがよく消えやすい製品として、小さな子供を持つ家庭を中心に広く愛用されています。

 

 今回の授業では、まず授業履修者による所属企業での障がい者雇用の実態の共有に始まり、大山社長のご講話の後、少子化やデジタル化に伴うチョーク市場の縮小、従業員の高齢化に伴うノウハウの継承や新規事業の創出につき、授業履修者との活発な議論がなされました。

 一連の議論を通じ、現代のDE&I(Diversity Equity & Inclusion)の文脈に於ける「働くことの幸せ」や「組織マネジメント」について、授業履修者一同が改めて深く考える機会となりました。

 「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない」という有名な言葉があります。外部環境の変化が激しく正解の無い時代に於いて、多様な特性を持つ社員の強みを引き出し、エンゲージメントを高め、更には社員のご家族や行政などのステークホルダーまでをも包摂することにより、「皆働社会」の実現に向けて邁進される、まさしく「強くて、優しい」大山社長の柔らかな表情がとても印象的でした。経営トップに必要な知識体系が盛んに喧伝されていますが、そうした知識の根底にある使命感と情熱、そして人間性の大切さを、受講生全員が改めて強く感じる機会となりました。

E10 広報委員 秋元城司

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