2024年9月12日

【MBA】授業科目「データ分析入門」を終えて

 

 2024年7月2日~7月22日の間に行われた全9日間(計18コマ)にわたる「データ分析入門」に参加したことで、データ分析の世界に対するアプローチと理解が深まりました。村上敏也先生(KBS非常勤講師/金沢工業大学教授)をはじめ、大学に足を運んで講義いただきました進拓治先生(KBS非常勤講師/株式会社東京商工リサーチ(以下、「東京商工リサーチ」)市場調査部部長)、貴重なアドバイスをいただきました柳岡優希様(東京商工リサーチ経営企画室リーダー)と三浦風香様(東京商工リサーチ市場調査部)に深く御礼申し上げます。

今回の授業内容は、基礎講義と実践講義が交じる高度で濃密な授業であったと感じています。
まず、村上先生によるデータ分析の基礎的な講義が行われました。
その後、進先生の講義に移り、東京商工リサーチ様より提供いただいた「生きた」企業情報データベースを基に、ビジネス分析の課題をテーマとしたショートケースに取り組みました。 そしてまた村上先生による基礎的な講義に戻り、1回の授業で先生が交互に入れ替わり2つの授業内容を説明していく、特殊なスタイルでした。
これは、3回学ぶことで知識の吸収を効率よく行うという考えに基づくものであり、実際1つのキーワードが様々な角度から紹介されることで記憶に残りやすく、非常に工夫された授業スタイルでした。

例えば、「回帰分析」「相関関係」「正規分布」といった重要なキーワードが、基礎と実践という異なる視点から丁寧に解説され、より理解が深まりました。
また提供いただいたデータは、整った理想的な数値が出るような疑似データでなく、膨大な生きたデータでした。そのため、スムーズに解析できないこともあり、苦戦しました。しかし、生きたデータを用いることは、実践を意識した授業を行うというご意向によるものなので、最初に良いデータが抽出されたときの喜びもひとしおでした。

また、仮想課題に取り組んでいく中で、柳岡様や三浦様よりRStudioの使用方法、社会での実話も織り交ぜながらお話しいただきました。そして「実際に手を動かすことが大事である。例えば回帰分析を用いて、猛暑年で動く株のスクリーニングを行ってみたら面白いのではないか?」とのアドバイスを受けて、私は現在RStudioを用いて当該実験を進行中です。なかなかイメージ通りにいかず苦戦していますが、改めて回帰分析、正規分布の標準化などを復習、習得する機会となっています。

データ分析能力は、今後の仕事において極めて重要なスキルであり、今回の授業を受講できたことは、将来の業務において多大な影響を与えると考えます。今後課題に直面した際には、学んだことを思い出し、積極的に活用していきたいと考えております。
改めまして、村上敏也先生(KBS非常勤講師/金沢工業大学教授)をはじめ、東京商工リサーチの進先生、柳岡様、三浦様に心より感謝申し上げます。

経営管理研究科 M47(修士1年)
村上 孝裕

■授業科目「データ分析入門」の特徴(東京商工リサーチ 進先生より)
本講義は、データ分析の基礎的知識と実践スキルを身につけることを目的としており、今回、東京商工リサーチは、学生がビジネスデータに馴染み、データ分析の実践力を身につけられるよう、企業情報データベースを提供するとともに、ビジネスでデータ分析サービスを提供する社員が、仮想的なビジネス分析の課題をテーマとしたショートケースを題材に、講義いたしました。
東京商工リサーチの企業情報は、日本で活動する企業を網羅した国内最大級の企業データベースであり、学生は「生きた」データを活用して学ぶことができます。
仮想的なビジネス分析のショートケースでは、主人公が科学的な説明を求める経営幹部に対してデータ分析を用いて対応し、課題を一つ一つ克服していくストーリーが展開されます。
また、慶應ビジネス・スクールの特徴であるケースメソッド教授法を取り入れ、学生がケースに取り組む中で、自然とデータ分析力を身につけられるよう工夫しています。

■講師

村上 敏也 先生(非常勤講師)
金沢工業大学教授
進 拓治 先生(非常勤講師)
東京商工リサーチ 市場調査部部長
柳岡 優希 様
東京商工リサーチ 経営企画室リーダー
三浦 風香 様
東京商工リサーチ 市場調査部

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