2024年7月25日
2024年7月5日(金)に、M46期(修士2年)・M47期(修士1年)有志により「第2回生成AIに関する勉強会」を慶應義塾大学日吉キャンパス協生館にて行いました。夏休みに入り帰省する学生も多い中でしたが、約18名の現役KBS生が参加しました。また、半数近くがM47期生(修士1年)であったことから、今回の勉強会はこの活動について在学生に広く知ってもらう良い機会となりました。
前回2024年3月上旬に実施してから約4カ月の間にも生成AIに関するニュースが連日飛び交い、沢山のアップデートがありました。そのことから今回は、前回よりもアップデートされたサービスの情報を中心により実用面での話にフォーカスした内容となりました。
最初に前回の振り返りを通じて、参加者に生成AIのこれまでに軽く触れてもらい、その後、最新の生成AI動向についてデモンストレーションを交えたプレゼンテーションを行いました。
イラストエディタで作成した絵をWebAPPに変換するサービス「Make real」や直前で話題になった一般公開が始まったテキストから動画を生成するサービス「Runway-gen3」を実際に動かしている様子はどのくらい生成AIサービスでできることが広がっているのかを実感してもらう機会になりました。
また、KBS生が実際の授業やグループワークで利用できそうなものとして、Claude 3.5 sonnetとGoogle Notebook LMを紹介しました。統計学分野での授業でも慶應義塾大学全体の方針に従いつつ、PythonやRのコード生成やエラーハンドリングではChatGPTをはじめとする生成AIサービスを利用しています。そのため、修士論文など自分でデータを統計分析していくときにどのように使うのかをイメージできるようにデモンストレーションを行いました。
併せて、Notebook LMはGoogle Accountにて無料でセットアップできるため、実際にそれぞれのパソコンでセットアップして試してみる時間を設けました。Notebook LMとは指定したデータを読み取って、情報をまとめてくれるものです。こちらは、グループワークや論文執筆など大量のデータをまとめて、考えを整理するために利用できるものとして紹介しました。
勉強会の中では、前回よりリアルに実務において利用できる生成AIのレベルを実感した一方で、企業内で利用する場合のデータのセキュリティ問題を指摘する声が上がりました。より現実に即した有効性の高い応答を生成AIに期待する声と共に、秘匿性の高い自社のデータを組み込む際の情報流出リスクを懸念する声もあるなど、実用を念頭においた様々な議論が展開されました。
今回の勉強会を通じて、参加者たちは生成AIの可能性と課題を改めて認識し、それぞれの立場でどのようにAIを活用していくかを考える良い機会となりました。KBSでは今後も、最新のテクノロジーと経営の融合を目指し、このような勉強会を継続的に開催していく予定です。
AI知識共有会 M46有志
フ・ジエ
田淵智子