2024年10月03日
2024年8月20日(火)、旭化成株式会社の人事担当執行役員西川知様とIR室長大坪知央様のご高配により、旭化成本社においてMBA・EMBAの学生計27名が参加した「旭化成の人財戦略~多様な個の"終身成長+共創力"で未来を切り拓く~」と題した特別講義が開催されました。ご講義後の質疑応答では、参加者各々の現場での問題意識の共有や質問など、多くの意見が飛び交い、とても有意義な議論が展開されました。
今回の特別講義は、MBA基礎科目・EMBA コア科目である「組織マネジメント」を理論だけでなく、実際の企業での取り組みに照らして議論することを目的として開催されました。旭化成は、マテリアル、住宅、ヘルスケアの3領域経営を行い、新卒採用だけでなく、キャリア採用も積極的に行っており、M&Aも含めたグローバルな組織拡大が続いています。組織マネジメントの授業では、メンバーシップ型雇用やジョブ型雇用などについて、国ごと、企業ごとに類型して学びましたが、講義の中ではそれらを複合的に抱える実企業の取り組みとして、実例を元に紹介を頂きました。
旭化成では、講義の当日(8月20日)に経済紙で紹介された、同期と一緒に学ぶ場である「新卒学部」などによる「自律的キャリア形成と成長の実現」と「個とチームの力を引き出すマネジメント力向上」による『終身成長』、多様性を拡げ繋げることによる『共創力』の2軸で施策を展開しています。これらの施策の中で、次世代のCXO育成を含むマネジメント層のサクセッションプラン策定や、新規事業創出・事業拡大に必要な高度な専門性を持つ人財の継続的育成などに対する取り組みについて説明いただきました。
講義の中で西川様は「変化し続けることが旭化成らしさ、我々のDNA」と言い切られておられました。旭化成という歴史ある大企業において、多様な事業展開が育んできた多様性ある組織の継続的な発展と、企業と従業員が互いに成長し続けられる関係を追求されてきたご経験を直接お聞きする事が出来ました。また講義後に開催された懇親会でお伺いしたお話の中で、「旭化成が非財閥系であるが故に、企業として存続するためには自分たちの力を頼りに成長を続けなければならなかった」という歴史が背景にある事をお聞かせ頂きました。そのような背景を元にミッション、ビジョン、バリューが人事制度にしっかり落とし込まれ、旭化成の施策に繋がっている事を感じました。
KBSでは、経営学を学問として学ぶだけでなく、このような特別講義や企業経営者との討論など、様々な領域の第一線で活躍される方々から現場の解像度の高いお話を聞き、その内容を元に議論することでより実践的な学びへと昇華させていく機会があることに改めて喜びを感じました。
E10 広報委員