2024年10月08日

KBS新科目「起業家に学ぶ」が始動しました



今学期より新科目「起業家に学ぶ」が開講中です。
本授業はスタートアップ・エコシステムを研究テーマとする芦澤美智子准教授が担当され、「慶應ビジネス・スクールに起業を伝え浸透させていく」というミッションの下、毎回日本を代表する起業家や起業家を支える方々をお招きしパネルディスカッション形式で授業が進行します。

また、本授業はビジネス・スクール(経営管理研究科)だけでなく、理工学研究科や政策・メディア研究科、健康マネジメント研究科、システムデザイン・マネジメント研究科、メディアデザイン研究科も履修対象とし、科目履修者の多様なバックグラウンドも特徴の一つです。

授業の様子は映像化され、連載形式でNEWS PICKSで文章と共に配信されます。
すでに第1回目の授業の様子が公開されております。ぜひ下記URLよりご覧ください!

前編詳細はこちらより

後編詳細はこちらより

MBA M47 広報担当

担当教員 芦澤先生よりコメント

芦澤 美智子准教授

昨年9月、母校KBSに教員として戻って来て以来、準備してきた授業が立ち上がりました。日本を代表する起業家やベンチャーキャピタリストがKBSへの期待を込めて集まってくださっています。目指したのは様々な境界を越えて連携すること、そして起業支援の文化を作ることです。

授業の様子は敢えて外部公開することにしました(オフレコのやりとりは非公開ですが)。
スタートアップ・エコシステムは私の専門です。KBSや慶應にどんなエコシステムを作るか。三田評論で発表した論考も合わせてお読みいただければと思います。

三田評論に掲載された論考はこちらより


授業科目「起業家に学ぶ」の内容・目的・方法・到達目標

日本のGDPは1995年をピーク(世界第2位)の後に停滞し、2024年には米国、中国、ドイツに次ぐ4位となった。「失われた30年」と言われるこの期間に、米中にはインターネット技術において世界的に活躍をする会社(スタートアップ)が複数生まれ、産業を創り、世界の経済社会を牽引した。一方、日本は、米中と比較すると、この期間のスタートアップの活躍は低調であった。

その背景として、日本は世界的に起業家精神の低い国であることが指摘されている。さらにその要因の1つとして、ロールモデルに直接的に触れる機会が少ないことが挙げられている(Global Entreprenership Monitor, 2022)。

本授業では、ロールモデルとなる起業家とリードインベスターであるベンチャーキャピタリストを招聘し、直接話を聞く機会を設ける。また、代表的なスタートアップ事例を用いてケースディスカッションを行う。これらを通じて、①起業家精神(新しい事業に挑戦する姿勢)を習得すること(基本的なマインドセットの習得)、②起業/新事業の全体像に対する理解を深めること(基本的なスキルセットの習得)、を目的とする。この授業は、KBSにおける一連の起業家教育科目の最初に履修することを想定し、それらの一連の科目の土台となるものである。

なお、起業家精神とは、新しい事業に挑戦する姿勢を言う。つまり、起業家精神は、「起業する」ことだけでなく、大企業で新規事業に挑戦することや、非営利組織で新しいことに挑戦することも範疇に入れている。

また、本授業は、広く慶應義塾の他研究科にも門戸を開くこととする。授業における他研究科生との交流を通じて、将来新しい事業に挑戦する際に必要な、専門を越えた補完的チーム作りの土台(コミュニティ)を構築することも、副次的な効果として狙っていくものである。

シラバスはこちらより


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