2024年11月05日

有志による「AI Strategy for Business」特別講演の開催報告

2024年10月8日(火)に、韓国の延世大学および慶応義塾大学大学院経営管理研究科の特別招聘准教授を務める実業家、Sung Soo (Eric) Kim先生をお招きし、特別講義「AI Strategy for Business」(エッセンス版)を開催しました。M46期(修士2年)・M47期(修士1年)を中心に他学部の学生も含め約30名が参加しました。

本企画は、KBS Lifeで掲載されている学生主催のAI知識共有会活動をお知りになったKim先生からのコンタクトがきっかけとなりました。その際にKim先生の講座内容とAI知識共有会が目指す「AIなどのテクノロジーをビジネスアイデアや戦略に取り込む」という考えに高い親和性を感じ、学内のビジネスコンテストである「委員長杯」が始まるタイミングで講座の開催を依頼し、実現したものです。

本講義のテーマは「ビジネスモデルにどのようにAI技術を取り込むのか」、「経営者と技術者の間でどのようなコミュニケーションを取るのか」というものでした。講義の中でKim先生は現場の状況を踏まえ、AIをビジネスに取り入れる理由や範囲についてさらに深く掘り下げました。

AIと冠していると技術の話がメインかと身構えた参加者もいるようですが、講義のメインはビジネス戦略に関するものでした。特に印象的だったのは「人間の問題を理解しないとAI戦略は失敗する」という指摘です。多くのDXやAI導入が失敗に終わるのは、それを利用する人間の期待や受け止め方に対する理解が不足していることだと指摘されました。Kim先生は、ロボティクスの現場を例に挙げ、たとえ論理的に正しい解決策であっても、人間がそれをどのように受け取り活用するかという視点を見落としがちであることを説明しました。

講座はおよそ90分、その後30分の質疑応答がありましたが、次々と出てくる質問には参加者の熱意が感じられました。開催後に数人の参加者からも「非常に有意義だった」、「ビジネスを考える上で新たな視点を得られた」といった好評の声が聞かれました。

本企画はAI知識共有会主催で開催されましたが、委員長杯担当とも連携し、多くの支援を得ることができました。お忙しい中、対面での講義を調整くださったSung Soo (Eric) Kim先生、また開催のきっかけを作ってくださったKBS研究科長の中村先生に心より感謝申し上げます。

AI知識共有会 M46有志
フ・ジエ
田淵智子
(撮影協力)岡田 浩



実例をもとに進む講義
聞き入る参加者

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