2023年03月28日

教員トピックス
開催報告:河野宏和教授 退任記念講演会

長年にわたりKBSで教鞭をとり、また、2009年10月~2019年9月の間は慶應義塾大学大学院経営管理研究科委員長、慶應義塾大学ビジネス・スクール 校長として寄与されました河野宏和教授の退任(定年退職)に際し、3月12日(日)に、参加対象を修了生と在学生に限定し、KBS委員長室主催、KBS同窓会およびEMBA三田会協賛による河野宏和教授 退任記念講演会が開催されました。



当日は、日吉の教室での対面とオンラインによるハイブリッドで総計300名にのぼる修了生と在学生が参加され、大変盛況な講演会となりました。
「生き残れるか?日本のものづくり、ビジネススクール、日本の人材」と題し、河野教授はいつもと変わらぬフランクな語り口で講演されましたが、皆一様に前のめりで熱心に聴講され、講演に示唆を得られた様子でした。
講演終了後には記念品や花束の贈呈、オンライン参加の方々も含めて写真撮影が行われ、河野教授への感謝の気持ちに溢れた暖かく和やかな雰囲気の中、会はお開きとなりました。久しぶりにKBSを訪れたに修了生も多く、懐かしい同窓メンバーとの交流の場ともなり、皆さんの笑顔が印象的でした。
河野教授は2023年4月以降、KBS特任教授として、今後もご指導を賜ります。



【河野教授からいただいた同窓生向けメッセージ】

志・使命感・情熱

ビジネススクールは、経済社会を先導する経営人材・リーダーを真に育成できているだろうか? KBSは、ジェネラリスト的な広い知識体系・経営スキルと、スペシャリティを強化する先端的知識を身につけてもらうため、ケースメソッドを重視し、多数の授業科目を提供している。経営各領域の理論と実務を融合させ、社会に貢献するリーダーを育成することを目指しているが、授業の大半は教室での座学であり、製品やサービスを生み出し提供する現場ではない。ビジネススクールが、現場から離れて知識先行の教育をしがちなことに、大きな懸念を感じている。リーダーに求められるのは、社会を先導し、企業や組織を引っ張っていくという気概・志、なんとしてもやり遂げるという使命感、その根底にある情熱である。そういったマインドセットは、現場に身を置く中で醸成され、経営実務に関わる中で強固になっていく。変化が激しいビジネス社会で、手段先行にならず、経営の本質を考え続け、志・使命感・情熱を忘れずに、大きく活躍してほしい。

河野 宏和








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