イベント

モノづくりワークショップ2009

地道な改善活動を継続していくために

一般に製造現場では、「改善は永遠なり」「継続こそ力なり」と言われます。改善活動を長期に渡って継続することで、予想していなかった新たな作業方法や設備・工法が開発されたり、品質・コスト・納期が大きく改善されることも珍しくありません。また、長期継続的な改善活動を通じて培われた自社の改善能力は、他社が簡単に真似できるものではないという意味で、持続的な企業競争力の向上にも大きく寄与すると考えられます。

しかしその一方で、改善活動を長い間継続させていくことは決して容易なことではありません。特に、5Sに代表される改善の基本を愚直に徹底していくことは、その効果がなかなか経営成果に反映されず、同時に改善に必要な投入工数の累積が必要という点で、机上で考えるほど容易ではありません。経済社会の情報化、グローバル化が進み、いわゆるスピード社会の中で、地道な活動を地に足をつけて行なうためには、活動の取り組み方や考え方で、様々な工夫や対応が必要になります。そうした中で、社内のスタッフやエンジニアだけでなく、外部の専門家を有効に活用していくことも必要になります。ただし、そこでは、地道な活動を経営成果に結びつけるリーダーシップと、活動内容を人材育成や技術力と結びつけて展開していくマネジメントの役割が大切になります。

本ワークショップでは、このような問題意識のもと、地道な改善活動を自ら推進しているお二人のパネリストを招き、改善活動の継続に向けたマネジメント面での工夫、手法面や推進体制面での対応について紹介していただき、そこから改善活動を長期間継続していくためにマネジメントとして留意すべき視点と考え方を探り、こうした視点や考え方が企業のなかでどのように実践・展開されているか、工夫や苦労は何かなどを、参加者の皆さまとともに考え深耕することを狙いとしました。さらに、今回は、基調講演と総括講演をパネルの前後に配し、全体を3つのパートで構成し、主催する立場からの情報を明確に発信することを企画しました。当日のやりとりから得られる知見は、広くこれからの日本におけるモノづくりを考えていく上で、基本的な一つの視座を与えてくれるものと考えております。

日本のモノづくりの明日を担う皆さま方の積極的なご参加をお待ちしています。

開催概要

日 時 2009年10月30日(金)
会 場 協生館2階 藤原洋記念ホール
時 間 13:30~17:00(13:00受付開始)
募集人数 150名
参加費 2000円
申込期限 参加申込は終了しました。

開催内容

13:30~14:30 基調講演「モノづくり企業の体質強化:中・長期的視点からのマネジメント」(立石文雄氏)
14:45~16:20 パネルディスカッション「5Sと改善マネジメントについて」
(柿内幸夫氏、松尾政明氏、河野宏和、坂爪裕)
16:30~17:00 統括講義(河野宏和)

基調講演者

立石 文雄 
オムロン株式会社 取締役副会長
慶應義塾大学商学部卒業。1975年立石電機(現オムロン)入社。1987年カナダ現地法人の社長に就任。97年取締役就任。同年から4年間ヨーロッパ現地法人で経営の指揮をとり、99年執行役員常務に就任。01年から全社のグループ戦略室長に就任。03年に執行役員副社長に就任。同年インダストリアルオートメーションビジネスカンパニーのカンパニー社長に就任。5年間同社最大カンパニーの経営の指揮をとり、08年から現職。

パネリスト

柿内 幸夫 
改善コンサルタンツ株式会社 常務取締役チーフコンサルタント
立命館大学大学院経営学研究科客員教授
1974年東京工業大学工学部経営工学科卒業。スタンフォード大学大学院工学部IE学科にてM.S.I.E.、Engineer I.E.取得。2006年年慶応義塾大学工学部にて工学博士号取得。日産自動車株式会社 吉原工場工務部IE課長職などを経て現職に至る。

松尾 政明
ボッシュ株式会社 執行役員
シャシーシステム事業部モジュレーション開発・製造部門栃木工場長
1969年東京都立工業高等専門学校機械工学科卒業。同年日本エヤーブレーキ株式会社入社。1988年日本エービーエス株式会社へ転籍。栃木製作所副製作所長横須賀地区担当兼ECUグループ長などを経て現職に至る。

参加申込フォーム(申込終了)

会場へのアクセス

慶應義塾大学大学院経営管理研究科
〒223-8526 横浜市港北区日吉4-1-1
日吉キャンパス協生館2階(藤原洋記念ホール)
東急東横線・横浜市営地下鉄グリーンライン 日吉駅下車徒歩1分

お問い合わせ先

慶應義塾大学経営管理研究科 広報担当
Tel : 045-564-2441 Fax : 045-562-3502
E-mail : kbs-sympo1@adst.keio.ac.jp

日吉キャンパス協生館

藤原洋記念ホール

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