野中 翔太郎 氏

KBSと留学先両校の学びを海外ビジネスに生かしたい


野中 翔太郎 | 双日株式会社 生活産業・アグリビジネス本部 社会人経験7年後、企業派遣として入学 | Double Degree Program* でHEC Paris(フランス)に留学 | 2021年経営管理研究科 修士課程修了

*:Double Degree Program(DDプログラム)はKBSと留学先で1年ずつ学び、最短2年間で2つの学位取得が可能なプログラムです

DDプログラムにチャレンジしようと思ったきっかけ

海外でビジネスをしたいと思い商社に勤務していたので、元々は海外のビジネススクールへの入学を希望していました。しかし、KBSのDDプログラムを知り、日本と海外両校のビジネススクールの良いところを得られたらと思いチャレンジすることに決めました。具体的には国内では母国語で深く理論を学び、海外では優秀な学生と英語でのコミュニケーションスキルを磨こうと思いました。結果としてどちらも自分の納得できるレベルに到達でき、大変満足しています。


なぜHECを選んだのか

海外のビジネススクールでの学びを通じて多角的な視野を持ちたいと思っていた私にとって、学生の90%を留学生が占めるHECの多様性は魅力的でした。一方で、逆説的なようですがHECは現在、海外のビジネススクールで最も日本人留学生が多い学校の一つです。修了後に日本企業で働くうえではKBSのネットワークに加え、海外のビジネススクールに留学した日本人のネットワークもあれば様々な機会が得られると思い、HECを志望しました。


留学決定までの英語学習

企業派遣として海外のビジネススクールで学ぶことを目指していたので、入学前に既にDDプログラムへの応募に必要なTOEFLの条件はクリアしていました(2018年1月)。KBSのDDプログラムに焦点を定めたのは入学の1年前(2018年4月)で、GMATも入学前(2018年10月)に基準点をクリアしました。入学前にスコアを取っていたことでKBSでの学習に集中でき、その基礎があったおかげでHECでの学びも最大化できたので本当に良かったと思います。英語力に十分な自信がない方は、入学前にスコアを獲得しておくことをおすすめします。

野中 翔太郎 氏

選考プロセス

まずKBSでの学内選考が1年目の10月末にありました。そこではTOEFL・GMATおよび基礎科目や選択科目の基準点をクリアしていることを前提に、留学の理由、学習計画、志望校などが問われます。学内選考を通過するとHECの選考に進みます。HECの選考は通常のHEC入学志願者と全く同じ選考プロセスで、書類審査の後にHECの修了生2人と面接(対面・オンライン)します。面接では10分程度のプレゼンテーションをした後、KBSの学内選考と似たような質問を受けました。


2校で学べるメリット、感じた2校それぞれの良さ

KBSの良さとしてはやはり徹底したケースメソッドによる学習だと思います。毎日2本のケースを読み込み、グループで1時間討議し、クラスでも徹底的に討議するということを繰り返すことで様々な局面での意思決定を疑似体験することができました。ケースを作成した教員本人から教わることができるのも大きな魅力です。HECの良さは学生の多様性と実践的な授業構成だと思います。海外ではMBAは転職のためという目的意識がより強いので、学校側もより実践的な内容を意識しています。
HECでは学術界の先生からの理論的な学びに加えて、投資銀行、戦略コンサルタント、プライベートエクイティ・ファンド(PEファンド)、ラグジュアリーファームといった様々な業界の実務家教員からリアルな学びを得られたのは大きな収穫でした。


オンラインでの受講となった感想

新型コロナウイルスの感染拡大のため、憧れの留学がオンラインになり、当初絶望的な気持ちになったのは事実です。しかし、それ以上に授業の学びやHECの学生とのディスカッションが面白かったので、次第に気にならなくなりました。現地の朝の授業が始まるのは日本時間の夕方でしたが、逆に日中にじっくりと予習ができたので学習のペースとしては良かったです。また、授業内容を理解したり、グループで成果物を作ったりという作業においてはオンラインでも思ったほど落差はなかったと感じています。一方で、授業外での交流はどうしても限定的にならざるを得なかったのは残念でした。


留学経験をどのように生かしたいか

派遣元企業に戻ったら必然的に海外ビジネスに携わっていくことになるので、KBS・HECで得た知識とスキルを総動員して活躍していきたいと思います。また、私事ですが2020年7月に第一子となる息子が生まれました。世界が大変な時だったからこそ家族や周囲の存在が支えになり、より一層勉強に励むことができました。これだけの学びは決して一人で得られるものではなかったと思います。素晴らしいプログラムを提供してくれたKBS・HEC関係者、共に切磋琢磨した両校の同級生、派遣元企業、そして家族への感謝の気持ちを忘れずに、一生懸命働いていきたいと思います。

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