2023年04月18日

【MBA】2022年度「生産システム設計論」開催報告

 2023年1月19日〜3月16日にかけて、株式会社マグトロニクス様(以下、マグトロニクス社)の神奈川第1工場(神奈川県座間市東原四丁⽬2番2号)にて、標記科目のフィールドワークを行いました。担当教員である河野教授、坂爪教授と15名の受講生で、毎週マグトロニクス社の現場を訪問し、分析、提案に向けたグループワークを実施しました。
 マグトロニクス社のメイン事業は、工作機械や産業機器用の制御盤、そこに用いられるケーブル等を中心とした精密電材部品の受託生産です。長年にわたる実績を持ち、豊富に蓄積された技術・ノウハウから、「制御」に関するトータルソリューションを提供されています。自分たちの背丈より大きな制御盤を、顧客の仕様に応じて設計・生産し、細かい配線を1ヵ所のミスもなく仕上げていく技術と技能は、まさにものづくりの真髄を感じさせるものです。この科目の同社工場でのフィールドワークは4年目であり、今年度は、各受講生が現場に入り込んで見出した「企業成長に向けた課題」を全員で討論し、重要と考えた5つのテーマ:作業レイアウト、品質向上、安全、工程管理、改善活動に焦点を当て、グループに分かれてのフィールドワークを行いました。

 フィールドワークでは、毎回各チームに分かれて対象とする生産現場に入り込み、現場の観察やリーダー・作業者へのインタビュー、アンケートなどを用いて現状を調査しました。また、これまで授業で学んできた工程分析、因果関係図、なぜなぜ分析などの手法を活用しながら、課題解決の方向性を探りました。最終発表に向けては、現場の方々に改善提案の妥当性を確認していただいたり、会社のリーダーの方々や担当教員からもアドバイスをいただきながら、チームで議論を重ねました。3月6日の発表会には、社長を始めとして、対象工場以外からも多くの方々に参加いただき、質疑応答を通して意見交換を行いました。
 本フィールドワークでは、普段KBSで行われるケーススタディとは異なり、現場の社員の方々の生の声やデータを活用しながら、課題を見出し解決策を考える力を養うことができました。また、マグトロニクス社の皆様が顧客と真摯に向き合い、仕事に取り組まれている姿を拝見し、机上での議論では分かりにくい経営の実態を考えることができ、大変勉強になりました。

 約2カ月間にわたって、実際の現場で学習させていただく貴重な機会をマグトロニクス社からいただきました。菅正彦社長を始めとして、実習をご支援いただいた管理職の皆様、特に鈴木悦士副工場長、小熊聡史製造部長、現場担当者の皆様、河野教授と坂爪教授の熱心なご指導に心から感謝を申し上げるとともに、皆様のさらなるご活躍をお祈り申し上げます。

M45 岩井 太一、黒田 志穂

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