ケースメソッド授業とは

学生や受講者が、ケースを事前に読み込んだうえ、各人の分析結果あるいは意思決定の内容やその理由を教員のリードの下で発表し、議論する授業形式。
※ケース:実際の企業や組織が直面した経営課題を記述した教材

ケースメソッド授業の流れ

  1. ケースにおいて意思決定を必要とする問題が何であるかを明らかにする
  2. その問題に関連する記述・資料を関係づけ、解釈
  3. その問題を解決する具体的方策を考え提案
  4. その方策に対する問題と周囲の関連状況に適合するものであるかどうかを比較・検討
  5. 最終的判断(意思決定)を下す

ケースメソッドとケーススタディの違い

ケースメソッド

特定の学習目標を達成するために、意図的に構成された教材を用いて、学習者同士の討議を繰り返すことで実践力を身につける教育手法。ケースは教育の素材ではあるが、一般的な教材とは異なり、記述されているのは「事実(現実通りとは限らない)」であり、学ぶべき事項(知識や理論など)は与えられず、それらは学習者自身が考えて作り出していかなければならない。学習者自身が主体的に学ぶ学習方法。

ケーススタディ

論文などの研究の成果物で、執筆者の分析や解釈が書かれた教材の内容について学ぶこと。記述されているのは「事実(現実に起きたこと)」であるが、そのケースから学ぶべき事項を特定し、理解を助けるための解説資料などを用意し、学習者は「教えてもらう」という受け身の姿勢で学習する。

慶應型ケースメソッドの特徴

1. 日本の経済社会風土に根ざした人材育成

  • 60年以上の歴史に育まれた、日本企業に適したケースメソッドを採用
  • 他者の考えを尊重し、経営に貢献する視点を全員で創出
  • クラスの協創協働水準を高め、「学びの共同体」を通じ教育効果を高める

2. 強力なケース開発力

  • 独自に年間50本の新作ケースを開発、常に新鮮な課題を提供
  • 様々な業界の日本企業に関するケースで学習可能
  • 海外のビジネススクール作成ケース翻訳版も充実

3. 研究者である教員による授業

  • MBA、Ph.D.を指導する教員が、最前線の研究成果を授業に反映
  • 研究機能を持つ大学ならではの、学術的裏づけのある内容
  • 企業との強いネットワークを持つ教員の知見をケースに反映

ケースメソッドでの学び

  • 一般的な知識や理論の一方的講義からは得られない、実践的な経営意思決定を行う実務能力
  • 分野横断的に知識を体系化する能力
  • 実務と理論を融合することによって生まれる強力なリーダーシップ経営に対する使命感

新型コロナショック後の対応を
ケースメソッドで考える

中村洋教授によるケース「グローバル経済の動向と経営環境:2021 -新型コロナ感染収束に向けて高まる不確実性への備えと対応-」を題材にケースメソッドで考える際のポイント等を掲載しています。

新型コロナショック後の対応をケースメソッドで考える

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