長嶺 勝則 君


長嶺 勝則
日本コカ・コーラ株式会社 消費者情報・コミュニケーション部長
2018年 経営管理研究科修士課程(EMBA)修了

EMBAでは、ケースメソッドに通じ学術・実務の双方に知見のある教員陣と実務の第一線で活躍する学生がせめぎ合う光景がしばしば見られます。これは教員陣と我々が、単に「教える-教わる」の関係ではなく、様々な議論を通してぶつかり合い、せめぎ合うことによって共に何かしらを得るというまさに「半学半教」の場となっているからです。このスタイルはクラス内でのディスカッションにおいても活かされていて、既にビジネスリーダーとして活躍する同級生たちを相手に各自が実務で培ってきた知見を基に議論を尽くすという、共に学び、刺激し合う環境が用意されています。所属する企業の業界やビジネスモデル、役職などによって、そのリーダーシップスタイルやビジネスに対する考え方、市場の捉え方などには大きな違いがありますが、そのことがむしろEMBAのダイバーシティを生み出しており、プログラムを通じて知識だけではない、様々な気付きや深い洞察を得ることができます。

また、EMBAには「海外フィールド」科目というユニークなプログラムがあります。私は、2016年8月一週間ケニアを訪問したのですが、KBSの持つグローバルネットワークを活用した現地法人・各団体との意見交換や交流、一般家庭への訪問調査など、普段我々がアクセスできない一次情報に直接触れる貴重な機会を得ました。

私は、これらの気付きや経験を通じてさらに広い視野と深い洞察力を身に付け、今後のビジネスを見通す視点(Vantage point)を培っていきたいと考えています。もちろん真剣にぶつかり合い、議論し合った同級生たちとは生涯の友として、また、ビジネスネットワークとして今後も互いに刺激し合う関係でありたいと考えています。

最後に、EMBAにおいて私が考えている最も重要なこととして、タイムマネジメントについて述べたいと思います。これは自分自身の限られた時間の中で課題やテキストをこなしていくというセルフマネジメントの側面と、限られたプログラムの中でいかに自分が得たい知識や気付きを教員陣や同級生たちから引き出すかという側面があり、EMBAでは特に後者のマネジメントが重要ではないかと感じています。つまり限られた講義やディスカッションの機会を最大限活用するために、議論のフォロワーとならず、積極的に発言しリードすること(Active Listening)が、自分にとっても共に学ぶ者にとっても、最も効果的なタイムマネジメントなるのだと思います。これはまさにリーダーたちが集うEMBAだからこそ言えることではないでしょうか。

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