高等経営学講座は、毎年夏にハーバード・ビジネス・スクール等海外の諸大学から第一線級の講師陣を迎え、開講しております。2025年7月6日(日)~7月12日(土)〔7泊8日〕帝国ホテル大阪にて、第70回高等経営学講座を開講しました。
David J. Collis
Adjunct Professor
第70回高等経営学講座は2025年7月6日(日)から7月12日(土)まで帝国ホテル大阪にて開催し、14業種41社から63名の企業トップ層の方が参加されました。
今回の総合テーマは「時代の転換点で、どう動くか」でした。講座の内容を企画したときに想像していた以上に世界が変動する2025年ですが、テーマにあるような時代の転換点を意識した議論ができる内容になったと思います。
毎日の午前・午後計12回のケース討議は、ビジネス・スクールの全8分野である、経営戦略、組織マネジメント、会計管理、財務戦略、生産戦略、マーケティング、経営環境、情報・意思決定をもとに、参加者の事前準備、グループ討議、クラス討議を毎回続けていきます。密度の高い日程ですが、日が進むほど議論に熱が入っていく印象でした。最終3日間は、国際経営の大家であるハーバード・ビジネス・スクールのDavid J. Collis教授が加わり、コマツと、米国に進出するAldiのケースを議論したほか、"The Complete Strategy Landscape"を題する講演がありました。Collis教授は1993年にも高等経営学講座に登壇し、当時の日本企業の事情もよく知る研究者です。
時代の変化が速いときほど、イノベーションと危機管理が重要になります。共通するのは、従来にないものを作り出す、従来にないものに対処する。いずれも既存組織の範囲内では想定しないことで、組織を超えた人脈が助けになるでしょう。さまざまな業種から参加されたリーダーが、高等経営学講座で議論と交流を重ねて作られた人的ネットワークが、得られた知見に加えて、変化の時代の財産になることを期待しています。
第70回高等経営学講座 主管 大林厚臣
